北海道内航海運組合より「平成27年度組合員研修会」の情報を頂きました。

 去る3月2日、「北海道内航海運組合平成27年度組合員研修会」を開催しました。この研修会は、法律改正、安全管理、内航海運の現況等、関係する行政機関(国土交通省や厚生労働省の出先機関)等に講師派遣をお願いし、年に1度開催しております。今回は研修内容のこともあり、北海道内航海運組合、同自家用船連絡会、同曳船部会の三組織合同での共催研修となりました。

 始めに、中田部会長から研修会開催にあたり講師、来賓の方々に歓迎と感謝を込めた  開会挨拶があり、講演会へと移りました。

 一つ目の講演は、一昨年から3年連続で国土交通省海事局内航課からご出席いただくことになり、今年は企画調整官の金子佐和子様から「内航海運に係る国土交通省の取り組みについて」と題しご講演していただきました。講演では、内航海運の日本経済における役割と取り巻く環境、高船齢船問題及び船員高齢化問題の内航海運が抱える課題として2つの高齢化の実態と克服に向けた取り組み、代替建造の促進に向けた取り組み、モーダルシフトへの期待と現状、大規模災害時における内航船舶の迅速かつ有効な活用、今後の施策の方向性等々、地方で仕事をしている私どもにはなかなか聞く機会のない、大所高所からの内容も豊富な見識溢れるお話、そして、立派な資料もご提供していただき、大変有意義な聴講となりました。

 金子企画調整官は北海道の地に足を踏み入れたのが初めてとのことでしたので、これを機に北海道に向けた海事行政もよろしくお願い致します。

 二つ目の講演は、30年問題として対応が迫って来た「プッシャーバージに係る安全規制について」北海道運輸局海事技術専門官、高村秀敏首席、松村和俊様の両船舶検査官からお話いただきました。講演は、主に船舶安全法施行規則の改正条文を説明され、具体的には、全国各地区まちまちの対応がされたときの混乱を懸念し、原則ケースバイケースの対応とならざるを得ないとし、多くの事案は上局の判断が必要となるので、会員の皆様には、実態を文書により相談願いたい旨、ご要望がありました。

 三つ目の講演は、全国海運組合連合会藤井肇会長様から、新会長就任のご挨拶と業界の内側から見た「最近の内航海運の現況」をお話いただきました。ただ、二つ目の講演が進行役の拙さで大幅に時間を取られ、藤井会長には時間の調整にもご協力いただきまして、大変助けられました。

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司会進行役・山口専務

金子調整官
金子企画調整官の講演

藤井会長
藤井会長の講演

研修会1
熱心に聴講する参加者

懇親会1
研修会の様子

 引き続き行われた懇親会は、渋田理事長の歓迎挨拶の後、北海道運輸局樋口部長様から乾杯のご発声をいただき、過去最多の出席者を集め大盛況での開宴となりました。

 宴会では、参加者が各々テーブルを回り、名刺交換やいろいろな話をされ、懇親を深めておりました。最後は、川端曳船部会長から締めの乾杯の言葉があり、お開きとなりました。

研修会2
懇親会の様子

懇親会2
懇親会の様子

 研修日の前日までは、気象庁から数年に1度と発表される程の大型低気圧が全道内を襲っておりましたが、当日には天候も回復し、予定していた参加者は1人たりとも欠ける事なく全員の参加を受け(通常でも2~3名のキャンセルが出る)、無事開催することが出来ました。事実、9割程の参加者からは「昨日だったら参加出来なかった」と言われ、事務局にとっては胸をなでおろす研修会となりました。

 最後に、藤井会長様、中島専務理事様には、年度末の大変お忙しい中を私どもの研修会の為に遠路ご参加いただきまして、紙面を借りて、感謝、お礼申し上げます。

 ありがとうございました。