No.179:粗鋼生産9 645万トンで前年度比2年連続減少 3月は前年同月比62.8%増 鉄連が生産概況2010年3月発表
No.180:エチレン生産、前年度比10.7%増 石化協、2009年度石油化学製品生産実績発表

平成22年4月20日(月)Vol.179

粗鋼生産9 645万トンで前年度比2年連続減少

3月は前年同月比62.8%増 鉄連が生産概況2010年3月発表

 
日本鉄鋼連盟は4月19日、2009年3月及び2009年度の鉄鋼生産概況を発表した。大要次の通り。

(1)2009年度概況

2009年度の銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産はいずれも前年度を下回った。

銑鉄生産は7,252.6万トンと2008度の7,849.7万トンを597.1万トン、7.6%下回り、1971年度の7,221.4万トン以来の低水準で、2年連続で前年度比減少となった。

粗鋼生産は9,644.8万トンと、2008年度の1億550.0万トンを905.2万トン、8.6%下回り、2年連続で前年度比減少となり、1998年度の9,097.9万トン以来の低水準であった。

炉別生産では、転炉鋼が7,574.9万トン(前年度比5.1%減)、電炉鋼が2,070.0万トン(同19.5%減)となり、粗鋼合計に占める電炉鋼比率は21.5%と前年度を2.9ポイント下回った。

鋼種別では普通鋼が7,758.7万トン(前年度比6.8%減)、特殊鋼が1,886.1万トン(同15.2%減)であった。

熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は8,554.6万トンで、前年度比8.6%減となり、1971年度の7,309.8万トン以来の低水準で、2年連続で減少した。鋼種別にみると、普通鋼が6,984.8万トン(前年度比7.1%減)、特殊鋼は1,569.8万トン(同14.6%減)であった。

品種別にみると、広幅帯鋼は前年度比2.2%増の4,027.0万トン、厚板は同19.0%減の1,102.0万トン、小形棒鋼は同14.8%減の839.1万トン、H形鋼は同22.5%減の312.4万トンであった。

(2)2010年3月及び1~3月概況

2010年3月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)とも前月比で、前年同月比とも増加した。

銑鉄生産は701.3万トンと前月に比べ74.0万トン、11.8%増加、前年同月比52.6%増加となり、前年同月比では5ヵ月連続の増加となった。1~3月では前年同期比38.5%増の2,007.5万トンであった。なお、3月末の高炉稼働基数は前月同様の34基中27基であった。

粗鋼生産は934.1万トンと、前月比89.5万トン、10.6%増加、前年同月比62.8%増加となり、前年同月比で5ヵ月連続の増加となり、2008年10月の1,009.7万トン以来の高水準となった。前年同月比の増加率は1950年6月の68.4%以来の高水準だった。3月の1日当たり粗鋼生産は30.1万トンで、2月の同30.2万トン比、0.1%減だった。1~3月では前年同期比50.7%増の2,651.0万トンであった。

炉別生産をみると、転炉鋼が739.1万トンと前月比11.6%(前年同月比66.0%増)、電炉鋼が194.9万トンと同6.8%増(同51.5%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼が5ヵ月連続の増加、電炉鋼は4ヵ月連続の増加となった。

鋼種別生産では、普通鋼が721.8万トンと前月比9.1%増(前年同月比49.3%増)、特殊鋼が212.3万トンと同15.9%増(同約2.4倍)となり、前年同月比では普通鋼が5ヵ月連続の増加、特殊鋼は4ヵ月連続の増加となった。

熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は872.2万トンと前月比103.8万トン、13.5%増(前年同月比67.3%増)と、前年同月比では4ヵ月連続の増加となった。1~3月では前年同期比57.5%増の2,426.2万トンであった。

普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は698.7万トンと前月比80.5万トン、13.0%増と(前年同月比55.1%増)と、前年同月比では5ヵ月連続の増加となった。1~3月では前年同期比49.3%増の1,946.6万トンであった。

品種別では、鋼板類は534.6万トン、同13.9%増(前年同月比68.1%増)となり、前年同月比では5ヵ月連続の増加となった。条鋼類は157.2万トン、前月比9.2%増(同20.9%増)で、前年同月比では4ヵ月連続の増加となった。

主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が412.9万トン(前月比11.2%増、前年同月比約2.0倍)と、前年同月比で5ヵ月連続の増加となった。厚板は115.8万トン(同25.4%増、同3.8%増)と、前年同月比で14ヵ月振りの増加となった。条鋼類では小形棒鋼が73.1万トン(同11.4%増、同6.0%増)が前年同月比で3ヵ月振りの増加となった。H形鋼は30.0万トン(同14.9%増、同41.3%増)と同4ヵ月連続の増加、大形形鋼は8.3万トン(同5.6%減、同8.5%増)と同3ヵ月連続の増加、中小形形鋼は10.3万トン(同16.8%増、同48.4%増)と同4ヵ月連続の増加となった。

特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は173.5万トンと、前月に比べ23.4万トン、15.5%増(前年同月比約2.4倍)となり、前年同月比では4ヵ月連続の増加となった。1~3月では前年同期比約2.0倍の479.6万トンであった。

全国鉄鋼生産高 2009年3月 Excel

全国鉄鋼生産高 2009年度 Excel

全国鋼材生産高 2009年3月 Excel

全国鋼材生産高 2009年度 Excel

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平成22年4月20日(月)Vol.180

エチレン生産、前年度比10.7%増

石化協、2009年度石油化学製品生産実績発表

 
石油化学工業協会がこのほど発表した主要石油化学製品の2009年度生産実績によれば、主原料となるエチレン721.8万トンで前年度比10.7%の増となった。

また、2010年3月のエチレン生産量は、51.3トンで前月比13.5%減だが、前年同月比では1.7%増となり、この結果1?3月期は177.7万トンで前年同月比20.7%の増となった。

主要石油化学製品生産実績 2009年度 Excel

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