No.296:生産4ヵ月振り上昇、出荷0.2%上昇、在庫0.2%低下 経産省 2011年7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.297:生産4ヵ月振り上昇、出荷0.2%上昇、在庫0.2%低下 経産省 2011年7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.298:国内出荷5ヵ月連続前年比割れ 製紙連合 2011年7月の紙・板紙需給速報発表

平成23年9月1日(木)Vol.296

生産4ヵ月振り上昇、出荷0.2%上昇、在庫0.2%低下

経産省 2011年7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は8月31日、2011年7月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報を発表した。概要は次の通り。

◇7月は、生産、出荷が上昇、在庫は低下、在庫率は上昇であった。

◇製造工業生産予測調査によると、8月上昇の後、9月は低下を予測している。

◇総じてみれば、生産は東日本大震災の影響から回復しつつある。

平成17年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 93.2 0.6 95.6 ▲2.8
出荷 94.5 0.2 96.3 ▲2.9
在庫 100.6 ▲0.2 100.8 4.0
在庫率 116.3 3.9 112.2 6.7

1. 7月の生産・出荷・在庫動向

【生産】

7月の生産は、前月比0.6%の上昇と4か月連続の上昇(前年同月比は▲2.8%の低下)となり、指数水準は93.2(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、情報通信機械工業、一般機械工業等であった。品目別にみると、小型乗用車、携帯電話、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇に寄与している。

【出荷】

7月の出荷は、前月比0.2%の上昇と3か月連続の上昇(前年同月比は▲2.9%の低下)となり、指数水準は94.5(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、精密機械工業、窯業・土石製品工業等であった。

【在庫】

7月の在庫は、前月比▲0.2%の低下と2か月連続の低下(前年同月比は4.0%の上昇)となり、指数水準は100.6(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、情報通信機械工業、一般機械工業、石油・石炭製品工業であった。

7月の在庫率は、前月比3.9%の上昇と3か月ぶりの上昇(前年同月比は6.7%の上昇)となり、指数水準は116.3(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、8月は前月比2.8%の上昇、9月は同▲2.4%の低下であった。8月の上昇は、一般機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等により、9月の低下は、輸送機械工業、化学工業、情報通信機械工業等による。

7月の実現率は▲2.2%、8月の予測修正率は▲1.5%となった。

製造工業生産予測調査 季節調整済前月比(%)

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成23年7月 平成23年8月 平成23年9月
平成23年7月調査 2.2 2.0
平成23年8月調査 2.8 ▲2.4

3. まとめ

7月の生産は、前月比0.6%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると、8月上昇の後、9月は低下を予測している。総じてみれば、生産は東日本大震災の影響から回復しつつある。

鉱工業生産・出荷・在庫速報 2011年7月 PDF

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平成23年9月1日(木)Vol.297

生産4ヵ月振り上昇、出荷0.2%上昇、在庫0.2%低下

経産省 2011年7月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は8月31日、主要工業製品の2011年7月の生産速報を発表した。

以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は7月の粗鋼生産量が915.2万トンと前月比で3.0%増となったものの、前年同月比で08%の微減を示した。前年同月比は5ヵ月連続の減となった。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の7月の生産量が燃料油計で1 555.6万㎘と前月比で12.9%の2桁増となったものの、前年同月比1.8%の増となった。

7月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が379.0万トンで前月比1.9%増だが、前年同月比0.8%の微減。鋼板が97.9万トンで前月比5.6%減、前年同月比3.4%減。棒鋼が77.1万トンで前月比0.8%増、前年同月比5.4%増。形鋼が37.8万トンで前月比17.0%の2桁減、前年同月比5.7%減。線材が13.3万トンで前月比12.2%の2桁減、前年同月比20.9%の大幅減。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は184.6万トンで前月比3.0%増だが、前年同月比は8.9%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は164.4万トンで前月比1.0%減だが、前年同月比6.1%減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は1.7.6万トンで前月比5.7%増だが、前年同月比9.1%減を示した。

また、7月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて324.0万㎘で前月比15.1%増、前年同月比5.4%増。ガソリンが471.3万㎘で前月比11.3%増だが、前年同月比5.3%減。軽油が364.8万㎘で前月比6.3%増だが、前年同月比8.5%減。灯油が97.8万㎘で前月比34.0%の大幅増、前年同月比6.5%増。ナフサが166.2万㎘で前月比24.8%の2桁増、前年同月比8.0%増。ジェット燃料油が131.5万㎘で前月比6.9%増だが、前年同月比2.9%減となった。

6月のコークスは303.2万トンで前月比3.2%増だが、前年同月比4.3%減。液化ガスは38.9万トンで前月比16.4%の2桁減だが、前年同月比1.6%減となった。

鉄鋼生産速報 2011年7月 Excel

資源エネルギー生産速報 2011年7月 Excel

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平成23年9月1日(木)Vol.298

国内出荷5ヵ月連続前年比割れ

製紙連合 2011年7月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会はこのほど、2011年7月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。

紙・板紙の国内出荷は前年同月比5.3%減、5ヵ月連続の前年割れだが、マイナス幅は2ヵ月連続で拡大。うち、紙は7.1%減で6ヵ月連続、板紙は2.9%減で3ヵ月振りの前年割れ。主要品種では白板紙のみプラス。

紙・板紙の輸出は前年同月比59.7%減、前年割れは11ヵ月連続。震災以降、国内向け優先もあって4月以降は前年比ほぼ半減状態が定着していたが、7月はマイナス幅が一段と拡大。

紙・板紙の在庫は前月比17千トン増。うち、紙は10千トン減で2ヵ月連続の減少。逆に板紙は27千トン増となり、3ヵ月連続の増加。震災等による在庫滅失分報告は衛生用紙の69トンのみ。

新聞用紙の国内出荷は前年同月比7.6%減、夕刊を中心とした頁数の減少等から8ヵ月連続の減少。

印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比7.5%減、震災以降の需要低迷に加え、輸入の増加等もあり5ヵ月連続の減少。輸出は72.2%減、塗工紙を中心に10ヵ月連続の減少。

衛生用紙の国内出荷は前年同月比6.3%減、震災特需の反動等により3ヵ月連続の減少。

段ボール原紙の国内出荷は前年同月比3.3%減、エンドユーザーの節電対応による前倒し需要の一巡に加え、天候不順(台風6号やその後の気温低下等)の影響もあり低調。3ヵ月ぶりの前年割れ。

紙・板紙需給速報 2011年7月 PDF

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