No.30:粗鋼生産高水準持続だが、在庫増加傾向 中国中心に海外動向注視の必要性あり 日本鉄鋼連盟が08年2月の鉄鋼需給の動き発表

平成20年2月20日(水)Vol.30

粗鋼生産高水準持続だが、在庫増加傾向

中国中心に海外動向注視の必要性あり

日本鉄鋼連盟が08年2月の鉄鋼需給の動き発表

 
日本鉄鋼連盟は2月19日、08年2月の『鉄鋼需給の動き』を次の通り発表した。

〔概 況〕

12月の鉱工業生産指数は前月比+1.4%と2ヵ月ぶりの上昇となったが、先行きは1月、2月ともにマイナスの見通しとなった。また、年初来の株価下落・円高基調も一進一退を繰り返しながら続いており、景気の先行きは不透明感が増大しつつある。一方、米国の10~12月期の実質GDPは前期比年率+0.6%と、前期の+4.9%を大きく下回り、景気の減速感が強まってきている。新興経済国・資源国は高成長が持続しているが、世界経済は今後欧米諸国を中心に減速が懸念される状況にある。 

07暦年の粗鋼生産は前年比3.4%増の1億2,020万トンとなり、34年ぶりに過去最高を更新した。経済産業省発表による1~3月期の生産計画集計も、国内製造業や外需の好調を反映し、前年同期を91万トン上回る3,044万トンに達し、高水準な生産が継続している。

一方、12月の建築着工床面積は前年比で6ヵ月連続の減少となる13.8%減となり、回復基調にはあるものの依然停滞を脱していない。このような中、12月末時点の国内在庫は普通鋼鋼材が566万トンとなり、また、H形鋼、小棒もそれぞれ31万トン、67万トンとなるなど、増加傾向を強めている。 

国際鋼材市場では、旺盛な内需に牽引されて高水準な生産が続く中国は、IISI速報値では07暦年の粗鋼生産量が4億8,900万トンに達し、世界全体の37%を占める結果となった。鋼材輸出は減少傾向を続けているが、中国政府は、拡大する貿易黒字対策として、輸出関税の引き上げ等を含む一連の輸出抑制策を相次いで発表した。景気過熱・インフレ防止のために金融引き締めを柱とするマクロコントロール措置の強化も図っており、今後も中国を中心とする海外動向を注視する必要がある。 

1.経済動向

日本経済は、設備投資と外需に牽引され緩やかな成長を持続

2.鉄鋼需要産業動向

住宅は6ヵ月連続の2桁減、非住宅は商業・サービスの増加が寄与し前年水準並みに回復

3.鋼材受注(内需)

2007暦年の鋼材受注、普通鋼は2年連続増、特殊鋼は4年連続で過去最高を更新

4.鉄鋼需給(生産・出荷・在庫)

2007暦年の粗鋼生産は前年比3.4%増の1億2,020万トン、史上最高の年間生産量

2007暦年の特殊鋼鋼材生産は、前年比1.7%増の2,041万トン、6年連続で過去最高を更新

5.鋼材流通、鋼材輸入

2007暦年の普通鋼鋼材輸入は前年比1.3%増の380万トンと2年ぶりに増加

6.鉄鋼輸出

2007暦年の全鉄鋼輸出は、前年比4.7%、167万トン増の3,685万トン、過去2番目の高水準

7.海外市場

欧米景気は金融市場の悪化から減速するも新興経済・資源国は依然好調

鉄鋼需給の動き 2008年2月 PDF

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