No.320:粗鋼生産 前月比6.7%増、前年同月比0.3%減 鉄連 2011年10月の鉄鋼生産速報発表
No.321: 前年比で国内出荷0.2%減、輸出41.8%減 製紙連合 2011年10月の紙・板紙需給速報発表

平成23年11月22日(火)Vol.320

粗鋼生産 前月比6.7%増、前年同月比0.3%減

鉄連 2011年10月の鉄鋼生産速報発表

 
日本鉄鋼連盟は11月18日、2011年10月の鉄鋼生産速報を発表した。概況は次の通り。

2011年10月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材のいずれも前月比では増加し、前年同月比では減少した。

銑鉄生産は710.4万トンと前月に比べ44.6万トン、6.7%増加、前年同月比0.5%減少となり、前年同月比では2ヵ月連続の減少となった。また、1~10月では6 806.8万トンと前年同期比0.9%減となった。なお、10月末の高炉稼働基数は前月同様の33基中27基であった。

粗鋼生産は948.0万トンと、前月比59.1万トン、6.7%増加、前年同月比0.3%減少となり、前年同月比で2ヵ月連続の減少となった。10月の1日当たり粗鋼生産は30.58万トンで、9月の同29.63万トン比3.2%増だった。また、1~10月では9 050.2万トンと前年同期比1.0%減となった。

炉別生産をみると、転炉鋼が720.0万トンと前月比5.8%増(前年同月比1.9%減)、電炉鋼が228.0万トンと同9.3%増(同5.3%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼が2カ月連続の減少、電炉鋼は4ヵ月連続の増加となった。

鋼種別生産では、普通鋼が718.7万トンと前月比5.9%増(前年同月比1.2%減)、特殊鋼が229.3万トンと同9.1%増(同2.7%増)となり、前年同月比では普通鋼は3カ月連続の減少、特殊鋼は2カ月振りの増加となった。

熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は818.5万トンと前月に比べ33.3万トン、4.2%増(前年同月比0.5%減)と、前年同月比では8ヵ月連続の減少となった。また、1~10月では7 967.2万トンと前年同期比2.4%減となった。

普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は633.1万トンと前月比22.0万トン、3.6%増(前年同月比1.4%減)となり、前年同月比では8ヵ月連続の減少となった。また、1~10月では6 282.5万トンと前年同期比3.0%減となった。

品種別では、条鋼類は159.2万トン、前月比14.5%増(前年同月比5.8%増)で、前年同月比では2ヵ月振りの増加となった。鋼板類は465.9万トン、同0.1%減(同4.0%減)となり、前年同月比では9ヵ月連続の減少となった。

主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が357.1万トン(前月比横ばい、前年同月比3.6%減)と、前年同月比で9ヵ月連続の減少となった。厚板は103.0万トン(同1.1%増、同4.4%減)と、前年同月比で4ヵ月連続の減少となった。一方、条鋼類では小形棒鋼が81.7万トン(同14.7%増、同7.1%増)と前年同月比で4ヵ月連続の増加となった。H形鋼は28.6万トン(同21.2%増、同12.9%増)と同2ヵ月振りの増加、大形形鋼は7.7万トン(同9.6%減、同9.2%減)と同8カ月振りの減少、中小形形鋼は9.5万トン(同15.1%増、同12.3%増)と同2ヵ月振りの増加となった。

特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は185.4万トンと、前月に比べ11.3万トン、6.5%増(前年同月比2.8%増)となり、前年同月比では2ヵ月振りの増加となった。また1~10月では1 684.7トンと前年同期比0.5%減となった。

全国鉄鋼生産高 2011年10月 Excel

全国鋼材生産高 2011年10月 Excel

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平成23年11月22日(火)Vol.321

前年比で国内出荷0.2%減、輸出41.8%減

製紙連合 2011年10月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会は11月18日、2011年10月の紙・板紙需給速報を発表した。概況は次の通り。

紙・板紙の国内出荷は前年同月比0.2%減。うち、紙は1.9%減、前月に続き減少。他方、板紙は2.2%増となり、3ヵ月連続の増加となった。主要品種は情報用紙、段ボール原紙及び白板紙を除き減少。情報用紙は9ヵ月振りの増加となった。

紙・板紙の輸出は前年同月比41.8%減で、14ヵ月連続の減少となった。特に震災以降は紙を中心に国内向けの優先や円高等もありほぼ半減した。

紙・板紙の在庫は前月比93千トン増となった。紙、板紙ともに前月の減少から増加(紙61千トン増、板紙32千トン増)。震災等による滅失はない。

印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比1.1%減で、輸入の増加や一部には価格修正に伴う前倒し需要の反動等もあり減少した。輸出は51.4%減、主力の塗工紙を中心に13ヵ月連続の減少となった。

衛生用紙の国内出荷は前年同月比1.2%減で、製品 輸入の増加等もあり、6ヵ月連続の減少となった。

包装用紙の国内出荷は前年同月比6.9%減で、価格 修正に伴う前倒し需要の反動等により前月の増加から減少した。他方、段ボール原紙は2.7%増で、価格修正に伴う前倒し需要が多少出始めたこと等もあり3ヵ月連続の増加となった。白板紙も価格修正に伴う前倒し需要の反動等から0.4%増で、ほとんど横ばいに落ち込んだが、7ヵ月連続の増加となった。

紙・板紙需給速報 2011年10月 PDF

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