No.443:生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動き 経済産業省、2013年1月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報発表
No.444:生産 前年比で粗鋼2ヵ月連続増、燃料油減に転じる 経産省・エネ庁が2013年1月の生産動態統計速報発表
No.445:燃料油 前年比で生産は0.1%減、販売は3ヵ月連続増 エネ庁 2013年1月の石油統計速報発表

平成25年3月1日(土)Vol.443

生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動き

経済産業省、2013年1月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報発表

 
経済産業省は2月28日、2013年1月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報を発表した。概要は次の通り。

◇2013年1月の特徴

(1) 今月は、生産、出荷が上昇、在庫、在庫率は低下であった。

(2) 製造工業生産予測調査によると、2月、3月とも上昇を予測している。

(3) 総じてみれば、生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動きがみられる。

平成17年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 89.7 1.0 82.3 ▲5.1
出荷 90.4 0.1 82.6 ▲3.4
在庫 104.6 ▲0.5 107.9 0.9
在庫率 121.8 ▲3.7 139.2 7.3

【生産】

1月の生産は、前月比1.0%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比は▲5.1%の低下)となり、指数水準は89.7(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、情報通信機械工業等であった。品目別にみると、モス型半導体集積回路(メモリ)、普通乗用車、駆動伝導・操縦装置部品 の順に上昇に寄与している。

【出荷】

1月の出荷は、前月比0.1%の上昇と2ヵ月連続の上昇(前年同月比は▲3.4%の低下)となり、指数水準は90.4(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、化学工業(除.医薬品)、鉄鋼業等であった。

【在庫】

1月の在庫は、前月比▲0.5%の低下と6か月連続の低下(前年同月比0.9%の上昇)となり、指数水準は104.6(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、電気機械工業、情報通信機械工業、化学工業(除、医薬品)等であった。

1月の在庫率は、前月比▲3.7%の低下と4か月連続の低下(前年同月比は7.3%の上昇)となり、指数水準は121.8(季節調整済)となった。

2. 製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、2月は前月比5.3%の上昇、3月は0.3%の上昇を予測している。 2月の上昇は、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等による。3月の上昇は、一般機械工業、化学工業、鉄鋼業等による。

1月の実現率は▲1.3%、2月の予測修正率は1.6%となった。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比 %)

平成17年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成25年1月 平成25年2月 平成25年3月
平成25年1月調査 2.6 2.3
平成25年2月調査 5.3 0.3

3. まとめ

1月の生産は、前月比1.0%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると、2月、3月とも上昇を予測している。 総じてみれば、生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動きがみられる。

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平成25年3月1日(土)Vol.444

生産 前年比で粗鋼2ヵ月連続増、燃料油減に転じる

経産省・エネ庁が2013年1月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は2月28日、2013年1月の生産動態統計速報を発表した。それによると鉄鋼は粗鋼生産量が886.3トンと前月比で3.5%、前年同月比2.7%ともに増加を示した。前年同月比は2ヵ月連続の増加となった。石油製品の生産量は燃料油計で1 683.2万KLと前月比4.3%減で、前年同月比0.1%の微減となった。前月比、前年同月比ともに12月のプラスから転じての減少だった。

鉄鋼の1月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が396.4万トンで前月比10.9%、前年同月比10.0%ともに2桁増。鋼板が91.6万トンで前月比8.2%増だが、前年同月比4.9%減。棒鋼が76.3万トンで前月比4.2%、前年同月比2.2%ともに減。形鋼が48.2万トンで前月比3.4%、前年同月比6.6%ともに増。線材が17.7万トンで前月比24.8%、前年同月比22.9%のともに大幅増。冷延広幅鋼帯は174.6万トンで前月比12.5%、前年同月比2.3%ともに増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は150.2万トンで前月比5.8%増だが、前年同月比12.1%の2桁減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は102.6万トンで前月比9.8%増、前年同月比0.5%の微増を示した。

一方、1月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて410.9万KLで前月比3.4%減だが、前年同月比1.9%増。ガソリンが450.5万KLで前月比7.9%、前年同月比2.3%ともに減。軽油が293.6万KLで前月比13.3%の大幅減、前年同月比も1.3%減。需要最盛期の灯油が265.2万KLで前月比2.1%、前年同月比10.1%ともに増。ナフサが186.1万KLで前月比11.9%の2桁増だが、前年同月比8.1%減。ジェット燃料油が76.8万KLで前月比3.6%、前年同月比4.4%ともに減となった。

また、1月のコークスの生産は196.7万トンで前月比1.2%、前年同月比5.6%ともに増。液化石油ガスの生産は36.7万トンで前月比5.0%、前年同月比4.6%ともに増。石灰石の生産は1 125.4万トンで前月比8.8%減だが、前年同月比5.4%増となった。

鉄鋼統計速報 2013年1月 Excel

資源エネルギー統計速報 2013年1月 Excel

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平成25年3月1日(土)Vol.445

燃料油 前年比で生産は0.1%減、販売は3ヵ月連続増

エネ庁 2013年1月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は2月28日、2013年1月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

1月の原油輸入量は2 003万KL、前年同月比103.2%と2ヵ月連続して前年を上回った。輸入量の多い順に見ると次のようになっている。

(1)サウジアラビア(629万KL、前年同月比96.6%)

(2)アラブ首長国連邦(423万KL、同101.0%)、

(3)カタール(250万KL、同160.7%)、

(4)クウェート(147万KL、同146.0%)、

(5)ロシア(128万KL、同182.1%)

なお、1月の中東依存度は82.8%、前年同月に比べ0.2ポイント増と2ヵ月連続して前年を上回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1 683万KL、前年同月比99.9%と前年を下回った。油種別にみると、灯油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は373万KL、前年同月比117.8%と3ヵ月振り振りに前年を上回った。 

輸出は175万KL、同113.7%と前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1 862万KL、前年同月比101.2%と3ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン及びA重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は1 084万KL、前年同月比95.9%と3ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみても、全油種(ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油、A重油及びB・C重油)について前年同月を下回った。

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