No.513:生産・出荷2ヵ月連続上昇、在庫3ヵ月連続低下 経産省 10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.514:前年比で燃料油 生産6ヵ月連続増、出荷2ヵ月連続減 エネ庁 10月の石油統計速報発表
No.515:前年比 粗鋼2ヵ月連続増、燃料油3ヵ月連続増 経産省・エネ庁が10月の生産動態統計速報発表

平成25年12月3日(火)Vol.513

生産・出荷2ヵ月連続上昇、在庫3ヵ月連続低下

経産省 10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

経済産業省は11月29日、10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報

を発表した。概要は次の通り。

◇10月は、生産、出荷が上昇、在庫、在庫率は低下であった。

◇製造工業生産予測調査によると、11月、12月とも上昇を予測している。

◇総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。

平成22年=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 98.8(98.3) 0.5(1.3) 101.6 4.7
出荷 98.6(96.9) 1.8(1.5) 99.8 5.7
在庫 107.8(108.3) ▲0.5(▲0.2) 109.2 ▲4.0
在庫率 106.0(110.1) ▲3.7(▲2.1) 105.6 ▲9.9

10月の生産・出荷・在庫動向

【生産】

10月の生産は、前月比0.5%の上昇と2ヵ月連続の上昇、前年同月比4.7%の上昇となり、指数水準は98.8(季節調整済)となった。

生産の上昇に寄与した業種は、汎用・生産用・業務用機械工業、電気機械工業、プラスチック製品工業等であった。品目別にみると、半導体製造装置、携帯電話、セパレート形エアコンの順に上昇に寄与している。

【出荷】

10月の出荷は、前月比1.8%の上昇と2ヵ月連続の上昇、前年同月比5.7%の上昇となり、指数水準は98.6(季節調整済)となった。

出荷の上昇に寄与した業種は、汎用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、化学工業(除.医薬品)等であった。

【在庫】

10月の在庫は、前月比▲0.5%の低下と3ヵ月連続の低下、前年同月比▲4.0%の低下となり、指数水準は107.8(季節調整済)となった。

在庫の低下に寄与した業種は、化学工業(医薬品除く)、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業等であった。

10月の在庫率は、前月比▲3.7%の低下と2ヵ月連続の低下、前年同月比▲9.9%の低下となり、指数水準は106.0(季節調整済)となった。

製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、11月は前月比0.9%の上昇、12月は同2.1%の上昇を予測している。 11月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、鉄鋼業、その他等による。12月の上昇は電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業等による。

10月の実現率は▲2.5%、11月の予測修正率は▲0.4%となった。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比%)

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成25年10月 平成25年11月 平成25年12月
平成25年10月調査 4.7 ▲1.2
平成25年11月調査 0.9 2.1

まとめ

10月の生産は、前月比0.5%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると、11月、12月とも上昇を予測している。 総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。

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平成25年12月3日(火)Vol.514

前年比で燃料油 生産6ヵ月連続増、出荷2ヵ月連続減

エネ庁 10月の石油統計速報発表

資源エネルギー庁は10月29日、10月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

原油の動向

10月の原油輸入量は1 570KL、前年同月比97.1%と前年を下回った。輸入量の多い順に見ると、

(1)サウジアラビア(490KL、前年同月比95.9%)

(2)アラブ首長国連邦(369KL、同103.3%)

(3)カタール(191KL、同125.6%)

(4)ロシア(160KL、同161.0%)

(5)クウェート(99KL、同76.0%)となっている。

なお、今月の中東依存度は82.7%、前年同月に比べ1.8ポイント増と3ヵ月振りに前年を上回った。

燃料油の生産

燃料油の生産は1 450KL、前年同月比100.1%と6ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は288万KL、前年同月比78.6%と2ヵ月連続して前年を下回った。輸出は252KL、同140.1%と8ヵ月連続して前年を上回った。

燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1 541KL、前年同月比97.6%と3ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油、灯油及び軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

燃料油の在庫

燃料油の在庫は1 123KL、前年同月比87.9%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ジェット燃料油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

石油製品需給概要 2013年10月 Excel

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平成25年12月3日(火)Vol.515

前年比 粗鋼2ヵ月連続増、燃料油3ヵ月連続増

経産省・エネ庁が10月の生産動態統計速報発表

経済産業省と資源エネルギー庁は11月29日、10月の生産動態統計速報を発表した。それによると鉄鋼は粗鋼生産量が952.7トンと前月比2.6%、前年同月比7.8%のともに増を示した。前年同月比は2ヵ月連続の増となった。石油製品の生産量は燃料油計で1 450.1万KLと前月比4.3%減だが、前年同月比0.1%の微増となった。

鉄鋼の10月の生産を品種別にみると、普通鋼の鋼帯が369.8万トンで前月比2.1%減だが、前年同月比0.3%の微増。冷延広幅帯鋼が174.5万トンで前月比1.4%、前年同月比2.1%のともに増。鋼板が94.5万トンで前月比2.0%、前年同月比9.3%のともに増。棒鋼が91.4万トンで前月比3.2%、前年同月比6.9%のともに増。形鋼が53.3万トンで前月比1.5%減だが、前年同月比16.0%の2桁増。線材が16.4トンで前月比7.0%減だが、前年同月比3.9%増。特殊鋼の熱間圧延鋼材は170.3万トンで前月比2.1%減だが、前年同月比6.2%増。冷延広幅鋼帯は21.6万トンで前月比3.5%、前年同月比4.4%ともに減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は107.1万トンで前月比1.2%減だが、前年同月比6.1%減を示した。

鉄鋼の出荷を品種別にみると、鋼帯が159.4万トンで前月比8.1%、前年同月比2.8%のともに減。冷延広幅帯鋼が53.7万トンで前月比4.6%、前年同月比1.2%のともに減。鋼板が84.8万トンで前月比4.1%、前年同月比8.4%のともに減。棒鋼が92.4万トンで前月比7.8%、前年同月比5.3%ともに増。形鋼が50.9万トンで前月比6.4%減だが、前年同月比12.5%の2桁増。線材が15.4万トンで前月比8.1%、前年同月比2.8%のともに減。特殊鋼の熱間圧延鋼材が120.4万トンで前月比6.7%減だが、前年同月比3.2%増。冷延広幅帯鋼が19.7万トンで前月比9.1%、前年同月比5.7%のともに減。亜鉛めっき鋼板が100.9万トンで前月比0.7%、前年同月比3.9%のともに減となった。

一方、10月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて265.8万KLと前月比04%の微増だが、前年同月比10.5%の2桁減。ガソリンが43.6万KLで前月比1.5%、前年同月比0.5%のともに減。軽油が353.3万KLで前月比4.4%減だが、前年同月比7.1%増。灯油が120.2万KLで前月比8.4%増だが、前年同月比4.1%減。ナフサが155.5万KLで前月比11.0%の2桁減だが、前年同月比10.9%の2桁増。ジェット燃料油が118.4万KLで前月比21.8%の大幅減だが、前年同月比1.3%の増となった。

燃料油の出荷を品種別にみると、重油が295.7万KLで前月比0.4%の微減で、前年同月比15.8%の2桁減。ガソリンが461.2万KLで前月比4.4%、前年同月比2.7%のともに減。軽油が385.1万KLで前月比3.9%減だが、前年同月比9.4%増。灯油が127.8万KLで前月比20.7%の大幅増で、前年同月比も5.7%増。ナフサが347.7万KLで前月比1.3%増で、前年同月比11.1%の2桁増。ジェット燃料油が128.3万KLで前月比119%の2桁減だが、前年同月比8.7%増となった。

また、9月のコークスの生産は391.6万トンで前月比2.2%増だが、前年同月比0.9%の微減。出荷は79.1万トンで前月比9.7%減だが、前年同月比0.3%の微増。液化石油ガスの生産は29.0万トンで前月比28.7%の大幅減だが、前年同月比3.4%増。出荷は42.5万トンで前月比16.0%の2桁減だが、前年同月比1.1%増。石灰石の生産は1 288.2万トンで前月比5.7%、前年同月比3.2%ともに減。出荷は1 364.7万トンで前月比6.5%、前年同月比5.9%のともに増となった。

鉄鋼統計速報 平成25年10月 Excel

資源エネルギー統計速報 平成25年10月 Excel

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