No.551:前年比で生産12ヵ月、国内出荷8ヵ月連続増 鉄連 2月の普通鋼鋼材需給速報発表
No.552:6四半期振りの前年同期比3.6%減 消費税駆け込み需要の反動と季節的減少が要因 経産省 2014年第1四半期の鋼材需要見通し発表

平成26年4月4日(金)Vol.551

前年比で生産12ヵ月、国内出荷8ヵ月連続増

鉄連 2月の普通鋼鋼材需給速報発表

 
日本鉄鋼連盟は4月2日、2月の普通鋼鋼材需給速報を発表した。概要は次の通り。

2月の普通鋼鋼材生産は、前年同月(573.7万トン)比21.5万トン・3.7%増の595.2万トンと12ヵ月連続の増加となった。また、前月比では57.3万トン・8.8%減少した。

1月の出荷は、国内向けは408.0万トンで、前年同月比では38.3万トン・10.4%増と8ヵ月連続の増加となった。また、前月比では14.8万トン・3.5%減少した。輸出向けは195.4万トンで、前年同月比で23.1万トン、10.6%減と3ヵ月連続の減少となった。また、前月比でも19.6万トン・9.1%減少した。

この結果、出荷合計では、前年同月(588.1万トン)比15.2万トン・2.6%増の603.3万トンと4ヵ月連続の増加となった。また、前月比では34.4万トン・5.4%の減少となった。

2月末のメーカー・問屋在庫は、前月末(669.3万トン)比8.1万トン・1.2%減の661.2万トンで、3ヵ月振りの減少となった。内訳をみると、メーカー在庫が前月末(534.5万トン)比6.8万トン・1.3%減の527.6万トンと3ヵ月振りの減少となった。また、問屋在庫は前月末(134.9万トン)比1.3万トン・0.9%減の133.6万トンと4ヵ月振りの減少となった。

国内・輸出別では、国内向在庫が前月末(576.4万トン)比3.4万トン・0.6%減の573.0万トンと3ヵ月振りの減少となった。また、輸出船待在庫は前月末(92.9万トン)比4.7万トン・5.0%減の88.2万トンと2ヵ月振りの減少となった。

在庫増減についてみると、在庫が前月末比1万トン以上減少した品種は、亜鉛めっき鋼板(4.6万トン減の98.9万トン)、冷間薄板類(2.4万トン減の65.8万トン)、鋼帯(幅600㎜以上)(2.3万トン減の162.9万トン)、鋼管(1.4万トン減の49.6万トン)、鋼板(1.3万トン減の65.7万トン)であった。一方、在庫が前月末比1万トン以上増加した品種は、H形鋼(2.7万トン増の34.7万トン)、小形棒鋼(2.5万トン増の67.9万トン)であった。

2月末の在庫率(在庫÷出荷)は、前月末の105.0%から4.6ポイント上昇し109.6%となり、3ヵ月連続で100%を上回った。うち、国内在庫率は前月末の136.3%から4.2ポイント上昇し140.5%となった。

普通鋼鋼材需給速報 2014年2月 Excel

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平成26年4月4日(金)Vol.552

6四半期振りの前年同期比3.6%減

消費税駆け込み需要の反動と季節的減少が要因

経産省 2014年第1四半期の鋼材需要見通し発表

 
経済産業省は4月2日、2014年第1四半期(4〜6月)の鋼材需要見通を発表した。それによると、鋼材需要量は国内経済の基調が底堅いものの、前期比3.6%減で、前年同期比2.4%減の2 362万トンとなる見通し。粗鋼需要量は2 701万トンで、前期(実績見込=以下同)比1.2%減、前年同期比で3.8%減と6四半期期振りに減少となる見込み。普通鋼鋼材需要は185.6万トンで前期比4.1%、前年同期比3.0%のともに減。特殊鋼鋼材需要は506万トンで前期比1.4%減だが、前年同期比0.1%増と横ばいの見込み。

普通鋼鋼材を国内需要部門別にみると、建設は土木需要の季節的減少に加え、消費税増税前駆け込み需要の反動により減少することから527.7万トンで前期比5.4%減となり、前年同期比でも3.4%減少の見込みだ。製造は決算期翌期の季節的要因に加え、自動車需要等が消費税増税前駆け込み需要の反動により減少すること等から前期比減となる見込み。だが、前年同期比で自動車向け需要や家電向け需要等は減少するものの、造船向け需要や重電等の設備投資関連需要は堅調なことから、相対的には688.3万トンで前期比5.9%減だが、前年同期比0.3%減と横ばいの見込みだ。

普通鋼鋼材の輸出は、アジアでの鋼材過剰供給が継続しており、前期比微減、前年同期比でも減少の見込みとされている。

【第1四半期 鋼材需要見通し】

単位 : 万トン、①前年同期比②前期比

  • 鋼材計 2,362①▼2.4%②▼3.6%
  • 国内 1,539①▼1.7%②▼5.3%
  • 輸出 823①▼3.5%②▼0.3%
  • 普通鋼 1,856①▼3.0%②▼4.1%
  • 国内 1,216①▼1.7%②▼5.7%
  • 輸出 640①▼5.5%②▼1.1%
  • 特殊鋼 506万①+0.1%②▼1.4%
  • 国内 323①▼1.9%②▼3.7%
  • 輸出 183①+3.9%②+2.9%

【第1四半期 普通鋼鋼材国内部門別需要見通し】

単位 : 万トン、①前年同期比 ②前期比

  • 建設 527.7①▼3.4%②▼5.4%

・ 土木 140.6①▼1.4%②▼17.5%
・ 建設 387.1①▼4.1%②▼0.0%

  • 製造 688.3①▼0.3%②▼5.9%
  • 造船 107.8①+8.7%②+0.2%
  • 自動車 273.2①▼1.7%②▼8.0%
  • 産業機械 114.5①▼2.2%②▼3.9%
  • 電気機械 742①▼0.1%②▼10.4%
  • 二次製品 574①▼2.9%②▼7.0%
  • 容器 305①▼4.4%▼1.9%
  • その他 308①305①▼1.0%②▼4.7%
  • 合計 1,216.0①▼1.7%②▼5.7%

粗鋼生産量の推移 PDF

普通鋼鋼材部門別消費量 PDF

鋼材部門別需要 PDF

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