No.650:生産・出荷増加だが、12月は低下も 経産省 10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表
No.651:鉄鋼減少止らず、石油2ヵ月連続減 経産省・エネ庁が10月の生産動態統計速報発表
No.652:燃料油生産 2ヵ月連続減少 エネ庁 10月の石油統計速報発表
No.653:乗用車のみ16ヵ月振り前年比増 自工会 10月の四輪車生産実績速報発表

平成27年12月1日(火)Vol.650

生産・出荷増加だが、12月は低下も

経産省 10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は11月30日、10月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。経産省では10月の特長として、①生産、出荷は上昇、在庫、在庫率は低下であった ②製造工業生産予測調査によると11月は上昇、12月は低下を予測している ③総じてみれば生産は一進一退で推移している、としている。概要は次の通り。

平成22年=100

注1:( )内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 98.8(97.4) 1.4(1.1) 100.3 ▲1.4
出荷 98.8(96.8) 2.1(1.4) 98.9 ▲0.8
在庫 111.4(113.6) ▲1.9(▲0.4) 114.1 0.2
在庫率 112.0(115.5) ▲3.0(▲3.1) 112.2 ▲0.5

1. 生産・出荷・在庫動向

【生産】

生産は、前月比1.4%の上昇であった。業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業等が上昇し、化学工業(除.医薬品)、情報通信機械工業、非鉄金属工業等が低下した。

【出荷】

出荷は、前月比2.1%の上昇であった。
業種別にみると、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業等が上昇し、金属製品工業、窯業・土石製品工業、パルプ・紙・紙加工品工業等が低下した。

【在庫】

在庫は、前月比▲1.9%の低下であった。
業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、鉄鋼業、電気機械工業等が低下し、化学工業(除.医薬品)、石油・石炭製品工業、プラスチック製品工業が上昇した。

2.製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、11月は前月比0.2%の上昇、12月は同▲0.9%の低下であった。

11月の上昇は、情報通信機械工業、電気機械工業、電子部品・デバイス工業等による。12月の低下は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業等による。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成27年10月 平成27年11月 平成27年12月
平成27年11月調査今回の調査結果 0.2 ▲0.9
平成27年10月調査前回の調査結果 4.1 ▲0.3

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平成27年12月1日(火)Vol.651

鉄鋼減少止らず、石油2ヵ月連続減

経産省・エネ庁が10月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は11月30日、10月の生産動態統計速報を発表した。それによると生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が900.7トンで前月比5.0%増だが、前年同月比3.8%減を示した。鉄鋼の生産量はブリキ、ティンフリースチールを除き全製品で前年同月比減となり、依然減少が下げ止らない。また、石油製品の生産は燃料油計で1,452.8万㎘と前月比1.4%増だが、前年同月比0.7%の微減を示した。燃料油生産量は前年同月比が2ヵ月連続の減となった。

【鉄鋼の生産】

 生産を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が362.7万トンと前月比1.7%増だが、前年同月比7.3%減。鋼板が90.5万トンと前月比5.5%増だが、前年同月比2.5%減。小形棒鋼が74.3万トンと前月比8.6%増だが、前年同月比8.4%減。H形鋼が32.6万トンと前月比0.5%微減で、前年同月比1.4%減。線材が16.1万トンと前月比10.3%の2桁増だが、前年同月比6.3%減。冷延広幅帯鋼が153.4万トンと前月比3.1%、前年同月比8.1%減のともに。冷延電気鋼帯が11.1万トンと前月比6.7%減だが、前年同月比12.6%の2桁減となった。

 特殊鋼では、熱間圧延鋼材が161.0万トンと前月比0.8%の微増だが、前年同月10.7%の2桁減。冷延広幅鋼帯が22.0トンと前月比7.1%減で、前年同月比0.4%の微減となった。

 熱間鋼管では、普通鋼が36.9万トンで前月比1.3%増だが、前年同月比8.8%減。特殊鋼が11.9万トンで前月比12.7%の2桁増だが、前年同月比43.7%の大幅減だった。

 めっき鋼材では、亜鉛めっき鋼板が92.8万トンと前月比0.7%の微増だが、前年同月比6.0%減を示した。

【鉄鋼の出荷】

 出荷を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が187.9万トンと前月比0.2%の微減だが、前年同月比10.1%と2桁増。鋼板が90.6万トンと前月比6.1%、前年同月比2.0%のともに増。小形棒鋼が76.2万トンと前月比10.1%増だが、前年同月比7.8%減。H形鋼が34.5万トンと前月比1.2%減だが、前年同月比8.7%増。線材が15.6万トンと前月比2.8%、前年同月比6.5%のともに増。冷延広幅帯鋼が56.6万トンと前月比3.9%、前年同月比3.7%のともに減。冷延電気鋼帯が11.4万トンと前月比1.5%、前年同月比8.1%のともに減となった。

 特殊鋼では、熱間圧延鋼材が127.9万トンと前月比7.9%増だが、前年同月比1.8%減。冷延広幅帯鋼が56.6万トンと前月比3.9%、前年同月比3.7%のともに減だった。

 熱間鋼管では、普通鋼が31.9万トンと前月比2.3%、前年同月比3.4%のともに減。特殊鋼は8.1万トンで前月比34.4%、前年同月比57.8%のともに大幅減だった。

 めっき鋼板では、亜鉛めっき鋼板が93.9万トンと前月比2.5%、前年同月比1.1%のともに減となった。

【石油の生産】

 生産を油種別にみると、重油が256.4万㎘と前月比15.1%の2桁増だが、前年同月比1.3%減。ガソリンが452.0万㎘で前月比1.6%減多田が、前年同月比1.9%のともに増。軽油が344.0万㎘と前月比1.6%減だが、前年同月比5.2%増。灯油が123.0万㎘と前月比7.9%増だが、前年同月比15.0%の2桁増。ナフサが154.1万㎘と前月比2.4%減で、前年同月比10.2%の2桁増。ジェット燃料油が123.4㎘と前月比14.5%の2桁減だが、前年同月比5.8%増。液化石油ガスが33.4万トンと前月比18.0%の2桁減だが、前年同月比3.2%増。アスファルトが26.4万トンと前月比5.3%減だが、前年同月比22.4%の大幅増となった。

【石油の出荷】

 出荷を油種別にみると、重油が270.7万㎘と前月比20.2%の2桁増だが、前年同月比5.2%減。ガソリンが465.9万㎘と前月比1.3%減だが、前年同月比4.3%増。軽油が381.7万㎘と前月比6.2%、前年同月比8.3%のともに増。灯油が124.7万㎘と前月比7.7%増だが、前年同月比11.4%の2桁減。ナフサが366.4万㎘と前月比1.6%、前年同月比7.4%のともに増。ジェット燃料油が136.5万㎘と前月比14.1%の2桁減だが、前年同月比12.4%の2桁増。液化石油ガスは51.4万トンと前月比3.7%減だが、前年同月比9.2%増。アスファルトが19.6万トンと前月比16.3%の2桁増で、前年同月比も7.2%幅増となった。

【コークス・石灰石】

 コークスの生産は273.5万トンと前月比4.0%増だが、前年同月比4.5%減。出荷は75.7万トンと前月比0.8%増で、前年同月比も2.7%増。石灰石の生産は1,259.2万トンと前月比4.6%増だが、前年同月比1.2%減。出荷は1,011.0万トンと前月比6.5%増だが、前年同月比1.8%減となった。

※添付資料

鉄鋼統計実績速報 2015年10月 Excel

資源エネルギー統計速報 2015年10月 Excel

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平成27年12月1日(火)Vol.652

燃料油生産 2ヵ月連続減少

エネ庁 10月の石油統計速報発表

 
資源エネルギー庁は11月30日、10月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

 10月の原油輸入量は1,539万㎘、前年同月比94.3%と2ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順にみると、

(1)サウジアラビア(521万㎘、前年同月比88.7%)

(2)アラブ首長国連邦(344万㎘、同80.5%)

(3)ロシア(169万㎘、同123.9%)

(4)カタール(104万㎘、同80.6%)

(5)クウェート(94万㎘、同103.8%)となっている。

 なお、今月の中東依存度は77.0%、前年同月に比べ8.2ポイント減と4ヵ月連続して前年を下回った。

2.燃料油の生産

 燃料油の生産は1,453万㎘、前年同月比99.3%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油、軽油及びA重油は前年同月を上回ったが、ナフサ、灯油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

 燃料油の輸入は280万㎘、前年同月比111.9%と3ヵ月連続して前年を上回った。 輸出は287万㎘、同115.9%と7ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

 燃料油の国内販売は1,454万㎘、前年同月比97.5%と7ヵ月振りに前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、灯油、軽油及びA重油は前年同月を上回ったが、ナフサ、ジェット燃料油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

 燃料油の在庫は1,106万㎘、前年同月比94.9%と3ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、B・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油、軽油及びA重油は前年同月を下回った。

※添付資料

石油需給概要 2015年10月 Excel

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平成27年12月1日(火)Vol.653

乗用車のみ16ヵ月振り前年比増

自工会 10月の四輪車生産実績速報発表

 
日本自動車工業会は11月30日、10月の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。

 10月の四輪車生産台数は813,110台で、前年同月の817,080台に比べて3,970台・0.5%の減少となり、16ヵ月連続で前年同月を下回った。

【乗用車】

 689,929台で5,951台・0.9%の増加となり、16ヵ月振りに増加した。うち普通車は432,274台で34,719台・8.7%の増加だが、小型四輪車は135,603台で4,801台・3.4%の減少、軽四輪車は122,052台で23,967台・16.4%の減少となった。

【トラック】

 111,492台で8,380台・7.0%の減少となり、6ヵ月連続の減少となった。うち普通車は49,152台で6,874台・12.3%の減少だが、小型四輪車は27,942台で177台・0.6%の増加だった。軽四輪車は34,398台で1,683台・4.7%の減少だった。

【バス】

 11,689台で1,541台・11.6%の減少となり、4ヵ月連続の減少となった。うち大型は872台で139台・13.7%の減少、小型は10,817台で1,402台・11.5%の減少だった。

 10月の国内需要は380,089台で、前年同月比4.1%の減少であった。うち乗用車315,192台で前年同月比4.0%の減少、トラック63,875台で同5.0%の減少、バス1,022台で同8.3%の増加だった。

 輸出は前年同月比3.8%の増加だった。

 また、1~10月の生産累計は7,740,008台で、前年同期の8,264,212台に比べ524,204台・6.3%の減少であった。

 うち乗用車は6,520,260台で489,324台・前年同期比7.0%の減少、トラックは1,103,236台で32,520台・同2.9%の減少、バスは116,512台で2,360台・同2.0%の減少であった。

※添付資料

四輪車生産実績速報 2015年10月 PDF

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