No.676: 生産、出荷が前月比2.3%減 経産省 5月の鉱工業・生産出荷・在庫速報発表
No.677: 鉄鋼2ヵ月連続増、燃料油増に転じる 経産省・エネ庁が5月の生産動態統計速報発表
No.678: 販売 8ヵ月連続前年比減 エネ庁 5月の石油統計速報発表

平成28年7月6日(木)Vol.676

生産、出荷が前月比2.3%減

経産省 5月の鉱工業・生産出荷・在庫速報発表

経済産業省は6月30日、5月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。5月の特長は、①生産、出荷が低下、在庫、在庫率は上昇であった ②製造工業生産予測調査によると6月、7月ともに上昇を予測している ③総じてみれば生産は一進一退で推移している、としている。

鉱工業指数

平成22年(2010年)=100

注1:()内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産(前月値) 95.0(97.2) ▲2.3(0.5) 89.7(92.8) ▲0.1(▲3.3)
出荷(前月値) 93.8(96.0) ▲2.3(1.6) 86.7(89.7) ▲0.8(▲3.4)
在庫(前月値) 113.7(113.4) 1.3(▲1.7) 112.4(107.5) 0.6(0.1)
在庫率(前月値) 117.2(115.7) 1.3(▲2.2) 124.1(112.3) 2.1(1.8)

【生産】

生産は、前月比▲2.3%の低下。低下業種は化学工業(除.医薬品)、汎用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業等。上昇業種は輸送機械工業、情報通信機械工業、石油・石炭製品工業等

【出荷】

出荷は、前月比▲2.3%の低下。低下業種は化学工業(除.医薬品)、汎用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業等。上昇業種は石油・石炭製品工業、鉄鋼業

【在庫】

在庫は、前月比0.3%の上昇。上昇業種は鉄鋼業、電子部品・デバイス工業、電気機械工業等。低下業種は汎用・生産用・業務用機械工業、化学工業(除.医薬品)、情報通信機械工業等

製造工業生産予測調査によると、6月は前月比1.7%の上昇、7月は同1.3%の上昇。6月の上昇業種は輸送機械工業、情報通信機械工業、金属製品工業等。7月の上昇業種は輸送機械工業、電気機械工業、化学工業等

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成22年(2010年)=100

注)▲はマイナスを示す。
平成28年5月 平成28年6月見込み 平成28年7月見込み
平成28年6月調査(今回) 1.7 1.3
平成28年5月調査(前回) 2.2 0.3

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平成28年7月6日(木)Vol.677

鉄鋼2ヵ月連続増、燃料油増に転じる

経産省・エネ庁が5月の生産動態統計速報発表

経済産業省と資源エネルギー庁は6月30日、5月の生産動態統計速報を発表した。それによると5月の粗鋼生産量は894.0万トンで前月比5.2%増となり、前年同月比では0.2%微増ながら、2ヵ月連続で対前年同月比増となった。

また、石油製品の5月の生産は燃料油計で1,132.9万㎘と前月比2.9%減だが、前年同月比4.5%増なった。

5月の生産・出荷の動向は次の通り。

【鉄鋼の生産】

生産を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が378.3万トンと前月比6.4%増だが、前年同月比1.0%減。冷延広幅帯鋼が153.0万トンと前月比7.9%増だが、前年同月1.3%減。冷延電気鋼帯が12.3万トンと前月比17.6%の2桁増で、前年同月比2.3%減。鋼板が81.1万トンと前月比7.4%、前年同月比3.1%のともに減。小形棒鋼が74.3万トンと前月比3.7%増だが、前年同月比2.0%減。H形鋼が33.6万トンと前月比13.7%の2桁増だが、前年同月比11.8%の2桁下減。線材が15.7万トンと前月比7.0%増で、前年同月比も12.7%の2桁増となった。

特殊鋼では、熱間圧延鋼材が167.0万トンと前月比12.5%増で、前年同月比も4.8%増。冷延広幅鋼帯が22.7トンと前月比10.7%の2桁増だが、前年同月比2.6%減となった。

熱間鋼管では、普通鋼が32.0万トンで前月比4.4%減だが、前年同月1.0%増。特殊鋼が14.0万トンで前月比21.4%の大幅増で、前年同月比も18.0%の2桁増となった。

めっき鋼材では、亜鉛めっき鋼板が86.1万トンと前月比6.0%増だが、前年同月比4.0%減となった。

【鉄鋼の出荷】

出荷を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が202.7万トンと前月比14.4%の2桁増で、前年同月比も5.0%増。冷延広幅帯鋼が55.9万トンと前月比14.3%の2桁増で、前年同月比も1.3%増。冷延電気鋼帯が11.3万トンと前月比8.8%増だが、前年同月比10.0%の2桁減。鋼板が82.2万トンと前月比2.6%増だが、前年同月比1.9%減。小形棒鋼が70.6万トンと前月比0.1%の微減だが、前年同月比0.5%の微増。H形鋼が31.2万トンと前月比7.9%増だが、前年同月比13.5%の2桁増。線材が14.5万トンと前月比9.6%、前年同月比4.7%のともに増となった。

特殊鋼では、熱間圧延鋼材が120.6トンと前月比11.3%の2桁増で、前年同月比も2.8%増。冷延広幅帯鋼が20.3万トンと前月比14.2%の2桁増だが、前年同月比3.6%減となった。

熱間鋼管では、普通鋼が28.0万トンと前月比1.6%、前年同月比2.3%のともに減。特殊鋼が12.3万トンで前月比105.7%の倍増で、前年同月比も13.0%の2桁増となった。

めっき鋼板では、亜鉛めっき鋼板が83.6万トンと前月比8.6%増だが、前年同月比2.7%減となった。

【石油の生産】

4月の生産を油種別にみると、重油が237.8万㎘と前月比9.7%減だが、前年同月比0.9%の微増。ガソリンが451.5万㎘で前月比2.6%、前年同月比2.9%のともに増。軽油が325.0万㎘と前月比4.8%、前年同月比5.0%のともに減。灯油が104.9万㎘と前月比9.3%減だが、前年同月比33.9%の大幅増。ナフサが164.3万㎘と前月比2.5減だが、前年同月比23.8%の大幅増。ジェット燃料油が149.3㎘と前月比1.4%、前年同月比3.6%のともに増。液化石油ガスが38.6万トンと前月比6.7%減だが、前年同月比4.1%増。アスファルトが26.6万トンと前月比12.3%の2桁増だが、前年同月比5.4%減。潤滑油が22.1万トンと前月比3.3%減だが、前年同月比4.9%増となった。

【石油の出荷】

出荷を油種別にみると、重油が247.8万㎘と前月比4.7%、前年同月比1.1%のともに減。ガソリンが457.6万㎘と前月比4.6%、前年同月比1.6%のともに増。軽油が333.8万㎘と前月比0.2%の微増だが、前年同月比3.5%減。灯油が94.4万㎘と前月比12.6%の2桁減だが、前年同月比22.2%の大幅増。ナフサが342.3万㎘と前月比12.3%の2桁減で、前年同月比も1.9%減。ジェット燃料油が152.9万㎘と前月比13.2%の2桁増で、前年同月比も7.3%増。液化石油ガスが44.8万トンと前月比10.7%の2桁減で、前年同月比も5.5%減。アスファルトが16.3万トンと前月比4.6%、前年同月比6.2%のともに増。潤滑油が23.2万トンと前月比3.6%減だが、前年同月比2.0%増となった。

【コークス・石灰石】

コークスの生産は283.9万トンと前月比4.4%、前年同月比2.4%のともに増。出荷は68.8万トンと前月比7.8%、前年同月比5.8%のともに減。石灰石の生産は1,092.8万トンと前月比1.8%増だが、前年同月比5.4%減。出荷は887.3万トンと前月比0.7%の微減で、前年同月比も6.1%減を示した。

※添付資料

鉄鋼統計速報 平成28年5月 Excel

資源エネルギー統計速報 平成28年5月 Excel

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平成28年7月6日(木)Vol.678

販売 8ヵ月連続前年比減

エネ庁 5月の石油統計速報発表

資源エネルギー庁は6月30日、5月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

5月の原油輸入量は1,639万㎘、前年同月比100.6%と2ヵ月連続して前年を上回った。輸入量の多い順にみると、

(1)サウジアラビア(556万㎘、前年同月比97.2%)

(2)アラブ首長国連邦(426万㎘、同100.1%)

(3)カタール(157万㎘、同157.2%)

(4)イラン(152万㎘、同161.2%)

(5)クウェート(100万㎘、同57.6%)となっている。

なお、今月の中東依存度は87.6%、前年同月に比べ2.6ポイント増と7ヵ月連続して前年を上回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1,433万㎘、前年同月比104.5%と前年を上回った。油種別にみるとガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、灯油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、軽油及びA重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は244万㎘、前年同月比72.3%と4ヵ月連続して前年を下回った。輸出は287万㎘、同128.5%と前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1,308万㎘、前年同月比95.3%と8ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ジェット燃料油、灯油、A重油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、軽油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は996万㎘、前年同月比95.3%と10ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、灯油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

※添付資料

石油需給概要 平成28年5月 Excel

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