No.76:内外鉄鋼需要大幅に減速 日本鉄鋼連盟、鉄鋼需給の動き2008年11月を発表

平成20年11月21日(金)Vol.76

粗鋼生産1,010万トンで前年同月比2.7%減

日本鉄鋼連盟 鉄鋼生産概況08年10月発表

 
日本鉄鋼連盟は11月19日、08年10月の鉄鋼生産概況を次の通り発表した。

08年10月の鉄鋼生産動向は銑鉄、粗鋼が前月比では増加したものの、前年同月比では減少した。熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)は前月比、前年同月比とも減少した。

銑鉄生産は729.0万トンと前月に比べ0.4万トン、0.1%増、前年同月比2.5%減となり、前年同月比では2カ月振りの減少となった。また、1月から10月までの累計は、7,351.3万トンと、前年同期比1.9%増となった。

なお、10月の高炉稼働基数は前月と同様34基中28基であった。

粗鋼生産は1,009.7万トンと、前月比1.1万トン、0.1%増、前年同月比2.7%減で、8カ月連続の1,000万トン台乗せとなったが、前年同月比では2006年5月以来、29カ月振りの減少となった。また、1月から10月までの累計は、10,244.1万トンと、前年同期比2.7%増となった。

10月の炉別生産をみると、転炉鋼が763.8万トンと前月比0.7%増(前年同月比0.2%減)、電炉鋼が246.0万トンと同1.8%減(同9.7%減)となり、前年同月比でみると転炉鋼が29カ月振りの減少、電炉鋼は2カ月連続の減少となった。

10月の鋼種別生産では、普通鋼が780.9万トンと前月比1.1%減(前年同月比3.8%減)、特殊鋼が228.8万トンと同4.3%増(同1.2%増)となり、前年同月比では普通鋼が29カ月振りの減少、特殊鋼は10カ月連続の増加となった。

熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は900.9万トンと前月比20.6万トン、2.2%減(前年同月比2.7%減)と、前年同月比では29カ月振りの減少となった。また、1月から10月までの累計は、9,203.7万トンと、前年同期比2.3%増となった。

普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は713.0万トンと前月比19.3万トン、2.6%減(前年同月比4.5%減)となり、前年同月比では2カ月振りの減少となった。また、1月から10月までの累計は7,319.8万トンと、前年同期比1.4%増となった。

10月の品種別では、条鋼類は182.4万トン、前月比4.4%減(前年同月比16.5%減) で、前年同月比では4カ月連続の減少となった。一方、鋼板類は521.1万トン、前月比2.4%減(前年同月比微減)で、前年同月比では29カ月振りの減少となった。

主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が391.6万トン(前月比5.2%減、前年同月比1.1%減)と、前年同月比で3カ月振りの減少となった。厚板は122.5万トン(同8.7%増、同5.2%増)と、前年同月比で2カ月振りの増加となった。一方、条鋼類では小形棒鋼が83.9万トン(同4.8%減、同20.2%減)で前年同月比で14カ月連続の減少となった。また、H形鋼は37.6万トン(同5.1%減、同10.7%減)と同2カ月連続の減少、大形形鋼(12.3万トン、同2.3%減、同6.9%減)は同2カ月振りの減少、中小形形鋼(9.4万トン、同13.0%減、同25.8%減)は同2カ月振りの減少となり、条鋼類は減少傾向が続いている。

特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は187.9万トンと、前月に比1.3万トン、0.7%減(前年同月比5.0%増)となり、前年同月比では12カ月連続の増加となった。また、1月から10月までの累計は1,883.9万トンと、前年同期比5.7%増となった。

2008.10 鉄鋼生産概況 Excel

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