No.89:鉄鋼大幅減産、石油も減産傾向示す 10~12月は前年同期比14.5%減 経済産業省が主要工業製品の12月と2008年の生産速報発表

平成21年2月1日(日)Vol.89

鉄鋼大幅減産、石油も減産傾向示す

10~12月は前年同期比14.5%減

経済産業省が主要工業製品の12月と2008年の生産速報発表

 
経済産業省は12月30日、主要工業製品の2008年12月の生産速報及び2008年の年間生産速報を発表した。

以下、鉄鋼と資源エネルギー関係に絞って概要をみると、まず鉄鋼は粗鋼生産量が748.8万トンで前月比15.0%減、前年同月比で27.8%減とともに2桁の大幅減を示している。前年同月比減はこれで連続3ヵ月となった。この結果、2008年の年間粗鋼生産量は、9月までの好調さが支えとなって1億1,874.4万トンで対前年比1.2%の微減になった。

一方、資源エネルギー関係では、石油製品の生産量が燃料油計で1,911.3万klと前月比11.1%増を示しながら、前年同月比では7.9%減となった。この結果、2008年の年間燃料油生産量は、2億1,328.1万klで前年比1.2%減となった。

12月の鉄鋼生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材では、鋼帯が250.7万トンで前月比25.1%減、前年同月比39.4%減。鋼板が111.1万トンで前月比4.6%の減、前年同月比1.7%増。棒鋼が65.0万トンで前月比17.6%減、前年同月比35.0%減、形鋼が39.1万トンで前月比21.5%減、前年同月比40.9%減。線材が12.5万トンで前月比15.1%減、前年同月比41.9%減と鋼板を除き軒並み前月比、前年同月比とも大幅減となった。

また、普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は143.3万トンで前月比20.3%減、前年同月比28.7%減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は130.1万トンで前月比19.9%減、前年同月比27.8%減。メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は88.8万トンで前月比21.6%減、前年同月比28.6%減といずれも大幅な減を示した。

これにより鉄鋼の2008年の年間生産量は、普通鋼の熱間圧延鋼材で鋼帯が4,681.3万トンで前年比2.1%減、鋼板が1,398.7万トンで前年比5.9%増、棒鋼が1,162.5万トンで前年比11.6%減、形鋼が735.7万トンで前年比6.7%減、線材が238.6万トンで6.0%減となった。普通鋼の冷間仕上・冷延広幅鋼帯は2,377.3万トンで前年比1.1%減、特殊鋼の熱間圧延鋼材は2,177.8万トンで前年比1.3%増、メッキ鋼材の亜鉛メッキ鋼板は1,477.3万トンで前年比2.3%減となった。

12月の石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて431.1万klで前月比6.7%増だが、前年同月比21.2%減。ガソリンが508.3万klで前月比7.0%増だが、前年同月比3.5%減。軽油が410.5万klで前月比4.1%増、前年同月比6.0%増。灯油が244.5万klで前月比47.8%増だが、前年同月比15.7%減。ナフサが190.1万klで前月比23.4%増だが、前年同月比13.0%減。ジェット燃料油が125.8万klで前月比0.8%減だが、前年同月比21.8%の増となった。

これにより石油の2008年の年間生産量は、重油が5,97.2万klで前年比1.2%減、ガソリンが5,685.6万klで前年比2.6%減、軽油が4,641.5万klで前年比7.8%増、灯油が2,058.9万klで前年比10.6%減、ナフサが2,188.7万klで前年比3.3%減、ジェット燃料油が1,656.3万klで前年比12.5%増となった。

また、12月のコークスは297.9万トンで前月比3.4%減、前年同月比8.0%減。液化ガスは33.9万トンで前月比8.9%増、前年同月比14.0%減となった。

鉄鋼生産速報      2008年12月 Excel

鉄鋼生産速報      2008年 Excel

資源エネルギー生産速報 2008年12月 Excel

資源エネルギー生産速報 2008年 Excel

バックナンバー>>