全海運第55回総会での会長挨拶

会長 小比加 恒久obika12

全海運会長の小比加でございます。本日は台風4号の接近で足元の悪い中、総会後の懇親会にご参加いただき誠にありがとうございます。今年度は改選期ではございませんので、組合員と業界紙の皆様だけと本当に内輪での懇親会とさせて頂きました。

 先週、今週と各組合の総会が続く中で、各組合会長のご挨拶をうかがっていて共通しているのは、やはり昨年の東日本大震災後からの復興の遅れ、民主党政権への苛立ちだと感じました。私は昨年、「急激に変わることは期待しないで長い目で」と、悠長なことを申し上げましたが、酷くなる一方と今は思っています。大震災以降の原子力発電関連への対応(情報公開、東京電力問題、電力不足、再稼動)急激な円高、欧州不安、そして消費税値上げと続きました。

 話題を変えましょう!昨年を振り返りますと、油送船の建造申請が予想外に多かったお陰で、長年お待たせしていた交付金の支払いが出来ました。今年度で金融機関への返済が終了する見通しです。あとは、鉄道建設・運輸施設支援整備支援機構殿への返済だけとなります。瓦礫処理については、先行きが多少みえて来たかな、という様子です。

 昨年の総会後の懇親会では、①情報の収集・分析・再検討を先入観持たずにして行く ②暫定措置事業については、オーナー組合として主張すべき点は主張する、と言った記憶がございます。

 暫定措置事業の今後については、全海運案をベースにした業界案で国土交通省殿と交渉し、満点とは行かないまでも、ギリギリの合格点まで辿り着いた感があります。但し、今後は財務省殿、公正取引委員会殿との大きな関門が残っています。国土交通省海事局殿の健闘を祈って待つよりありません。

 もう一点はカボタージュ規制緩和の問題です。沖縄から出されているカボタージュ廃止要望が引き続きくすぶっています。内航の根幹に関わる問題として業界上げて対応すべきだと考えます。

 本日お集まりの皆様方には、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたしまして、挨拶とさせていただきます。

2012年(平成24年)6月26日掲載