No.606:生産緩やかな持ち直し感 経産省 12月の鉱工業・生産・出荷・在庫速報発表
No.607:前年比 粗鋼1.1%減、燃料油3.0%減 経産省・エネ庁が12月の生産動態統計速報発表
No.608:燃料油生産 2ヵ月連続前年比割れ エネ庁 12月の石油需給速報発表
No.609:12月は6ヵ月連続前年割れ 1?12月は2年振りの増加 自工会 四輪車生産速報発表
No.610:国内出荷 9ヵ月連続前年割れ 製紙連合 12月の紙・板紙需給速報発表

平成27年2月3日(火)Vol.606

生産緩やかな持ち直し感

経産省 12月の鉱工業・生産・出荷・在庫速報発表

 
経済産業省は1月30日、平成26年12月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。経産省では12月の特長として生産、出荷は上昇、在庫、在庫率は低下であったとしながら、製造工業生産予測調査によると1月は上昇、2月は低下を予測しているとしており、「総じてみれば生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる」としている。概要は次の通り。

平成22年=100

注1:( )内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 98.9(97.9) 1.0(▲0.5) 100.3 0.3
出荷 98.3(97.2) 1.1(▲ 1.4) 101.2 0.4
在庫 112.0(112.5) ▲0.4(1.1) 112.2 6.1
在庫率 112.2(117.0) ▲ 4.1( 4.2) 109.4 7.8

1. 生産・出荷・在庫動向

【生産】 

生産は、前月比1.0%の上昇であった。業種別にみると、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業、化学工業(除.医薬品)等が上昇し、金属製品工業、鉄鋼業、その他工業等が低下した。

【出荷】 

出荷は、前月比1.1%の上昇であった。業種別にみると、電子部品・デバイス工業、電気機械工業、情報通信機械工業等が上昇し、輸送機械工業、石油・石炭製品工業、窯業・土石製品工業等が低下した。

【在庫】 

在庫は、前月比▲0.4%の低下であった。業種別にみると、鉄鋼業、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業等が低下し、電子部品・デバイス工業、窯業・土石製品工業、輸送機械工業等が上昇した。

2.製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、1月は前月比6.3%の上昇、2月は同▲1.8%の低下であった。 1月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等による。2月の低下は、はん用・生産用・業務用機械工業、情報通信機械工業、輸送機械工業等による。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比 %)

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
  平成26年12月 平成27年1月 平成27年2月
平成27年1月調査今回の調査結果   6.3 ▲1.8
平成26年12月調査前回の調査結果 3.2 5.7  

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平成27年2月3日(火)Vol.607

前年比 粗鋼1.1%減、燃料油3.0%減

経産省・エネ庁が12月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は1月30日、平成26年12月の生産動態統計速報を発表した。それによると生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が899.9トンで前月比1.9%、前年同月比3.6%のともに減を示した。僅か一部の全品種を除いて前月比、前年同月比ともに減となった。鉄鋼の生産減少が下げ止らない。また、石油製品の生産は燃料油計で16,73.8万㎘と前月比10.1%の2桁増だが、前年同月比4.1%の減となった。

鉄鋼の12月の生産を品種別にみると、普通鋼の熱間圧延鋼材で鋼帯が369.5万トンと前月比0.7%の微減で、前年同月比も4.8%減。鋼板が90.7万トンと前月比3.8%、前年同月比7.7%のともに増。小形棒鋼が69.7万トンと前月比13.5%、前年同月比13.1%のともに2桁減。H形鋼が30.8万トンと前月比3.1%減で、前年同月比も13.2%の2桁減。線材が15.2万トンと前月比1.1%、前年同月比3.6%のともに減。冷間仕上鋼材の冷延広幅帯鋼が153.2万トンと前月比4.6%、前年同月比8.4%のともに減。特殊鋼の熱間圧延鋼材は161.6万トンと前月比5.8%減で、前年同月2.6%のともに減。冷間仕上鋼材の冷延広幅鋼帯は21.5トンと前月比5.3%、前年同月比3.1%のともに減。めっき鋼材の亜鉛めっき鋼板は89.4万トンと前月比5.8%減で、前年同月比も15.7%の2桁減を示した。

鉄鋼の出荷を品種別にみると、鋼帯が193.0万トンと前月比12.0%の2桁増で、前年同月比も4.3%増。鋼板が92.0万トンと前月比7.8%、前年同月比7.0%のともに増。小形棒鋼が70.0万トンと前月比5.7%、前年同月比8.9%のともに減。H形鋼が31.1万トンと前月比3.3%減で、前年同月比11.0%の2桁減。線材が15.6万トンと前月比7.6%、前年同月比8.3%のともに増。冷延広幅帯鋼が55.2万トンと前月比5.1%減だが、前年同月比0.4%の微増。特殊鋼の熱間圧延鋼材が120.7万トンと前月比5.3%減だが、前年同月比0.0%の横ばい。冷延広幅帯鋼が20.7万トンと前月比4.1%増だが、前年同月8.4%減。亜鉛めっき鋼板が91.1万トンと前月比0.0%の横ばいだが、前年同月比8.5%減となった。

一方、石油生産を油種別にみると、重油がA重油とB・C重油を合わせて310.4万㎘と前月比6.5%増だが、前年同月比12.2%の2桁減。ガソリンが494.6万㎘で前月比8.2%、前年同月比1.4%のともに増。軽油が371.4万㎘と前月比11.1%の2桁増だが、前年同月比1.9%減。需要期の灯油が211.7万㎘と前月比19.9%の2桁増だが、前年同月比7.5%減。ナフサが175.3万㎘と前月比7.4%増だが、前年同月比9.6%減。ジェット燃料油が110.4㎘と前月比13.1%の2桁増で、前年同月比も8.3%増となった。

燃料油の出荷を品種別にみると、重油が333.1万㎘と前月比9.0%の増だが、前年同月比9.8%減。ガソリンが512.3万㎘と前月比9.5%、前年同月比1.9%のともに増。軽油が367.9万㎘と前月比5.6%増だが、前年同月比4.0%減。灯油が267.6万㎘と前月比35.0%の大幅増だが、前年同月比4.0%減。ナフサが392.5万㎘と前月比8.4%減だが、前年同月比3.2%のともに増。ジェット燃料油が114.5万㎘と前月比7.6%増で、前年同月比も15.7%の2桁増となった。

また、コークスの生産は278.2万トンと前月比0,8%の微増だが、前年同月比5.5%減。出荷は69.3万トンと前月比4.3%、前年同月比6.3%のともに減。液化石油ガスの生産は35.8万トンで前月比6.8%増だが、前年同月比7.4%減。出荷は55.8万トンと前月比7.5%、前年同月比5.0%のともに増。石灰石の生産は1,289.7万トンと前月比2.6%増だが、前年同月比1.4%減。出荷は1,019.3万トンと前月比0.4%の微減で、前年同月比2.7%減となった。

※添付資料

鉄鋼統計速報 2014年12月 Excel

資源エネルギー統計速報 2014年12月 Excel

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平成27年2月3日(火)Vol.608

燃料油生産 2ヵ月連続前年比割れ

エネ庁 12月の石油需給速報発表

 
資源エネルギー庁は、1月30日、平成26年12月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

12月の原油輸入量は1,751万㎘、前年同月比91.8%と2ヵ月連続して前年を下回った。輸入量の多い順にみると、

(1)サウジアラビア(545万㎘、前年同月比87.8%)

(2)アラブ首長国連邦(399万㎘、同103.4%)

(3)ロシア(190万㎘、同142.0%)

(4)クウェート(162万㎘、同114.3%)

(5)カタール(139万㎘、同61.2%)となっている。

なお、今月の中東依存度は77.3%、前年同月に比べ4.4ポイント減と2ヵ月連続して前年を下回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1,674万㎘、前年同月比95.9%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン及びジェット燃料油は前年同月を上回ったが、ナフサ、灯油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は336万㎘、前年同月比107.2%と5ヵ月振りに前年を上回った。

輸出は245万㎘、同114.4%と2ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1,883万㎘、前年同月比99.0%と9ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ジェット燃料油、灯油及び軽油は前年同月を上回ったが、ナフサ、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は1,081万㎘、前年同月比103.6%と4ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油、軽油、A重油及びB・C重油は前年同月を上回ったが、ガソリン及び灯油は前年同月を下回った。

※添付資料

石油需給速報 平成26年12月 Excel

石油時給速報 平成26年1〜12月 Excel

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平成27年2月3日(火)Vol.609

12月は6ヵ月連続前年割れ

1〜12月は2年振りの増加

自工会 四輪車生産速報発表

 
日本自動車工業会は1月30日、平成26年12月と1〜12月の四輪車生産速報を発表した。概要は次の通り。

12月の四輪車生産台数は766,945台で、前年同月の786,720台に比べて19,775台・2.5%の減少となり、6ヵ月連続で前年同月を下回った。

12月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。

【乗用車】

649,237台で前年同月比18,796台・2.8%の減少となり、6ヵ月連続の減少となった。このうち普通車は361,407台で1,702台・0.5%の減少、小型四輪車は129,678台で18,490台・12.5%の減少、軽四輪車は158,152台で1,396台・0.9%の増加だった。

【トラック】

107,170台で前年同月比1,514台・1.4%の減少となり、2ヵ月連続の減少となった。このうち普通車は49,227台で3,077台・6.7%の増加、小型四輪車は23,592台で1,046台・4.2%の減少。軽四輪車は34,351台で3,545台・9.4%の減少となった。

【バス】

10,538台で前年同月比535台・5.3%の増加となり、2ヵ月振りに増加した。このうち大型は1,046台で233台・28.7%の増加、小型は9,492台で302台・3.3%の増加だった。

12月の国内需要は431,918台で、前年同月比2.1%の増加であった。うち乗用車360,346台で前年同月比0.3%の増加、トラック70,743台で同12.0%の増加、バス829台で同2.9%の増加だった。

輸出は前年同月比0.5%の増加だった。

また、2014年(1~12月)の生産台数は9,774,558台で、前年の9,630,181台に比べ144,377台・1.5%の増加となり、2年振りに増加となった。

このうち乗用車は8,277,070台で前年比1.1%の増加となり、2年振りに増加、トラックは1,357,654台で同3.8%の増加となり、3年連続増加、バスは139,834台で同5.4%の増加となり、3年連続増加となった。

2014年(1~12月)の国内需要は5,562,887台で、前年に比べ3.5%の増加となり、3年連続増加となった。

このうち乗用車は4,699,590台で前年比3.0%の増加、トラックは851,314台で同6.2%の増加、バスは11,983台で同6.5%の増加であった。

2014年(1〜12月)の輸出は前年比4.5%の減少だった。

※添付資料

四輪車生産速報 26年12月

四輪車生産速報 26年1〜12月 PDF

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平成27年2月3日(火)Vol.610

国内出荷 9ヵ月連続前年割れ

製紙連合 12月の紙・板紙需給速報発表

 
日本製紙連合会はこのほど、平成26年12月の紙・板紙需給速報を発表した。概要は次の通り。

紙・板紙の国内出荷は前年同月比0.8%減で9ヵ月連続の減少となった。うち、紙は0.1%減で9ヵ月連続の減少。板紙は 1.6%減、2ヵ月連続の減少だった。主要品種は塗工紙、包装 用紙、衛生用紙を除き減少した。

紙・板紙の輸出は前年同月比14.6%増で6ヵ月連続の増加となった。うち、紙は11.8%増で東アジア向けを中心に前月の減少から増加に転じた。板紙は24.0%増で東南アジア向けを中心に26ヵ月連続の増加だった

紙・板紙の在庫は前月比7万トン減で前月の増加から減少に転じた。うち、紙は2.2万トン減で衛生用紙を中心に4ヵ月連続の減少だった。板紙は4.8万トン減で段ボール原紙を中心に前月の増加から減少に転じた。

新聞用紙の国内出荷は前年同月比1.2%減で10ヵ月連続の減少となった。印刷・情報用紙の国内出荷は前年同月比0.7%減で9ヵ月連続の減少となった。輸出は6.3%増で前月の減少から増加に転じた。

包装用紙の国内出荷は前年同月比0.6%増で3ヵ月振りの増加。未ざらしは減少し、さらしは増加した。輸出は21.4%増で引き続き高水準にある。

衛生用紙の国内出荷は前年同月比2.9%増で前月の減少から増加に転じた。ティシュ、トイレットとも増加した。

段ボール原紙の国内出荷は前年同月比1.2%減で2ヵ月連続の減少となった。荷動きは中旬以降持ち直したが、前半の不振等が影響した。白板紙は2.3%減で3ヵ月連続の減少だった。

※添付資料

紙・板紙需給速報 26年12月 PDF

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