No.645:前月比で生産1%増、出荷1.3%増 経産省が9月の鉱工業生産・酒家・在庫速報発表
No.646:生産 6ヵ月振りの前年比減 エネ庁 9月の石油統計速報発表
No.647:鉄鋼減少止らず、石油6ヵ月振り減 経産省・エネ庁が9月の生産動態統計速報発表
No.648:生産 15ヵ月連続前年比減 自工会 9月の四輪車生産実績速報発表
No.649:10ヵ月連続前年割れ 自販連と全軽自連が10月の新車販売実績速報発表

平成27年11月2日(月)Vol.645

前月比で生産1%増、出荷1.3%増

経産省が9月の鉱工業生産・酒家・在庫速報発表

 
経済産業省は10月30日、9月の鉱工業生産・出荷・在庫速報を発表した。経産省では今回の特長として、①生産、出荷は上昇、在庫、在庫率は低下であった ②製造工業生産予測調査によると10月は上昇、11月は低下を予測している ③総じてみれば、生産は一進一退で推移している、としている。概要は次の通り

平成22年=100

注1:( )内は前月における確報値・前月比。
注2:▲はマイナスを示す。
項目 季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
生産 97.3(96.3) 1.0(▲1.2) 102.3 ▲0.9
出荷 96.7(95.5) 1.3(▲0.7) 103.1 ▲1.6
在庫 113.5(114.0) ▲0.4(0.3) 112.8 2.0
在庫率 115.8(119.2) ▲2.9(6.2) 109.9 3.8

1. 生産・出荷・在庫動向

【生産】

生産は、前月比1.0%の上昇であった。業種別にみると、化学工業(除.医薬品)、電子部品・デバイス工業、電気機械工業等が上昇し、はん用・生産用・業務用機械工業、窯業・土石製品工業、プラスチック製品工業等が低下した。

【出荷】

出荷は、前月比1.3%の上昇であった。業種別にみると、電子部品・デバイス工業、電気機械工業、鉄鋼業等が上昇し、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等が低下した。

【在庫】

在庫は、前月比▲0.4%の低下であった。業種別にみると、輸送機械工業、鉄鋼業、はん用・生産用・業務用機械工業等が低下し、化学工業(除.医薬品)、情報通信機械工業、非鉄金属工業等が上昇した。

2.製造工業生産予測調査

製造工業生産予測調査によると、10月は前月比4.1%の上昇、11月は同▲0.3%の低下であった。

10月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等による。11月の低下は、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業、輸送機械工業等による。

製造工業生産予測調査 (季節調整済前月比(%))

平成22年=100

注)▲はマイナスを示す。
平成27年9月 平成27年10月 平成27年11月
平成27年10月調査今回の調査結果 4.1 ▲0.3
平成27年9月調査前回の調査結果 0.1 4.4

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平成27年11月2日(月)Vol.646

生産 6ヵ月振りの前年比減

エネ庁 9月の石油統計速報発表

 
エネルギー庁は10月30日、9月の石油統計速報を発表した。概要は次の通り。

1.原油の動向

9月の原油輸入量は1,557万㎘、前年同月比97.7%と3ヵ月振りに前年を下回った。輸入量の多い順にみると、

(1)サウジアラビア(536万㎘、前年同月比108.8%)

(2)アラブ首長国連邦(392万㎘、同98.4%)

(3)カタール(141万㎘、同98.3%)

(4)ロシア(124万㎘、同106.8%)

(5)イラン(83万㎘、同84.5%)となっている。

この結果、9月の中東依存度は83.7%、前年同月に比べ1.0ポイント減と3ヵ月連続して前年を下回った。

2.燃料油の生産

燃料油の生産は1,433万㎘、前年同月比99.9%と6ヵ月振りに前年を下回った。油種別にみると、ガソリン、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

3.燃料油の輸入、輸出

燃料油の輸入は317万㎘、前年同月比118.0%と2ヵ月連続して前年を上回った。

輸出は287万㎘、同111.5%と6ヵ月連続して前年を上回った。

4.燃料油の国内販売

燃料油の国内販売は1,417万㎘、前年同月比103.7%と6ヵ月連続して前年を上回った。油種別にみると、ナフサ、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

5.燃料油の在庫

燃料油の在庫は1,120万㎘、前年同月比94.2%と2ヵ月連続して前年を下回った。油種別にみると、ジェット燃料油及び軽油は前年同月を上回ったが、ガソリン、ナフサ、灯油、A重油及びB・C重油は前年同月を下回った。

※添付資料

石油需給概要 平成27年9月 Excel

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平成27年11月2日(月)Vol.647

鉄鋼減少止らず、石油6ヵ月振り減

経産省・エネ庁が9月の生産動態統計速報発表

 
経済産業省と資源エネルギー庁は10月30日、9月の生産動態統計速報を発表した。それによると生産量は、鉄鋼の粗鋼生産量が857.5トンで前月比2.5%、前年同月比7.3%のともに減を示した。鉄鋼の生産量はブリキを除き主要全製品で前年同月比減となり、依然減少が下げ止らない。また、石油製品の生産は燃料油計で1,433.4万㎘と前月比9.5%減で、前年同月比0.1%の微減を示した。燃料油生産量は前年同月比が6ヵ月振りの減となった。

【鉄鋼の生産】

生産を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が356.7万トンと前月比8.1%、前年同月比2.9%のともに減。鋼板が85.8万トンと前月比5.4%増だが、前年同月比10.0%の2桁減。小形棒鋼が68.4万トンと前月比4.4%減で、前年同月比12.6%の2桁減。H形鋼が32.7万トンと前月比4.2%減で、前年同月比0.8%の微減。線材が14.6万トンと前月比9.5%減で、前年同月比12.7%の2桁減。冷延広幅帯鋼が158.4万トンと前月比3.2%増だが、前年同月比4.5%減。冷延電気鋼帯が10.4万トンと前月比7.8%減で、前年同月比19.1%の2桁減となった。

特殊鋼では、熱間圧延鋼材が159.7万トンと前月比6.7%増だが、前年同月12.1%の2桁減。冷延広幅鋼帯が23.7トンと前月比8.8%増だが、前年同月比6.6%減となった。

熱間鋼管では、普通鋼が36.4万トンで前月比11.4%の2桁増だが、前年同月比10.7%の2桁減。特殊鋼が10.6万トンで前月比0.3%の微減で、前年同月比56.1%の大幅減だった。

めっき鋼材では、亜鉛めっき鋼板が92.2万トンと前月比3.1%増だが、前年同月比11.5%の2桁減を示した。

【鉄鋼の出荷】

出荷を品種別にみると、普通鋼では鋼帯が188.3万トンと前月比1.1%減だが、前年同月比2.9%増。鋼板が85.4万トンと前月比11.1%の2桁増だが、前年同月比13.7%の2桁減。小形棒鋼が69.1万トンと前月比2.4%増だが、前年同月比12.9%の2桁減。H形鋼が35.0万トンと前月比7.2%、前年同月比3.5%のともに増。線材が15.2万トンと前月比12.3%の2桁増だが、前年同月比14.7%の2桁減。冷延広幅帯鋼が58.9万トンと前月比12.9%の2桁増だが、前年同月比6.6%減。冷延電気鋼帯が11.6万トンと前月比15.2%の2桁増だが、前年同月比16.2%の2桁減となった。

特殊鋼では、熱間圧延鋼材が118.5万トンと前月比9.4%増だが、前年同月比17.3%の2桁減。冷延広幅帯鋼が22.7万トンと前月比23.6%の大幅増で、前年同月比7.5%減だった。

熱間鋼管では、普通鋼が32.6万トンと前月比19.2%の2桁増だが、前年同月比11.48%の2桁減。特殊鋼は12.4万トンで前月比36.6%の大幅増だが、前年同月比42.1%の大幅減だった。

めっき鋼板では、亜鉛めっき鋼板が96.3万トンと前月比22.5%の大幅増だが、前年同月10.1%の2桁減となった。

【石油の生産】

生産を油種別にみると、重油が22.8万㎘と前月比12.6%の2桁減で、前年同月比9.0%減。ガソリンが445.0万㎘で前月比12.1%の2桁減だが、前年同月比1.3%増。軽油が349.4万㎘と前月比8.5%減だが、前年同月比3.2%増。灯油が114.0万㎘と前月比5.5%増だが、前年同月比14.6%の2桁増。ナフサが157.9万㎘と前月比1.4%蔵で、前年同月比14.5%の2桁増。ジェット燃料油が144.2㎘と前月比18.2%の2桁減だが、前年同月比2.9%増。液化石油ガスが40.8万トンと前月比10.4%減だが、前年同月比9.9%増となった。

【石油の出荷】

出荷を油種別にみると、重油が225.3万㎘と前月比16.1%の2桁減で、前年同月比も6.7%減。ガソリンが472.1万㎘と前月比10.8%の2桁減だが、前年同月比3.6%増。軽油が359.5万㎘と前月比7.1%、前年同月比1.9%のともに減。灯油が115.8万㎘と前月比52.8%の大幅増で、前年同月比8.4%増。ナフサが360.6万㎘と前月比1.3%減だが、前年同月比26.2%の大幅増。ジェット燃料油が158.9万㎘と前月比3.7%減だが、前年同月比10.1%の2桁増。液化石油ガスは53.3万トンと前月比4.6%減だが、前年同月比9.2%増となった。

【コークス・石灰石】

コークスの生産は262.9万トンと前月比2.2%、前年同月比4.4%のともに減。出荷は75.0万トンと前月比4.7%減だが、前年同月比4.3%増。石灰石の生産は1,204.8万トンと前月比2.7%増だが、前年同月比5.2%の微減。出荷は948.8万トンと前月比3.6%増だが、前年同月比7.2%減となった。

※添付資料

鉄鋼統計速報 平成27年9月 Excel

資源エネルギー統計速報 平成27年9月 Excel

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平成27年11月2日(月)Vol.648

生産 15ヵ月連続前年比減

自工会 9月の四輪車生産実績速報発表

 
日本自動車工業会は10月30日、9月の四輪車生産実績速報を発表した。概要は次の通り。

9月の四輪車生産台数は828,817台で、前年同月の851,177台に比べて22,360台・2.6%の減少となり、15ヵ月連続で前年同月を下回った。9月の車種別生産台数と前年同月比は次の通り。

【乗用車】

702,380台で11,847台・1.7%の減少となり、15ヵ月連続の減となった。うち普通車は427,436台で4,126台・1.0%の増加、小型四輪車は157,018台で6,278台・4.2%の増加、軽四輪車は117,926台で22,251台・15.9%の減少だった。

【トラック】

113,914台で9,873台・8.0%の減少となり、5ヵ月連続の減となった。うち普通車は51,874台で5,215台・9.1%の減少、小型四輪車は28,842台で2,032台・6.6%の減少。軽四輪車は33,198台で2,626台・7.3%の減少だった。

【バス】

12,523台で640台・4.9%の減少となり、3ヵ月連続の減となった。うち大型は831台で22台・2.7%の増加、小型は11,692台で662台・5.4%の減少だった。

9月の国内需要は479,375台で、前年同月比7.6%の減少だった。うち乗用車399,760台で前年同月比7.4%の減少、トラック78,226台で同8.6%の減少、バス1,389台で同3.7%の増加だった。輸出は前年同月比2.2%増加した。

また、年度上半期(4~9月)の生産累計は4,446,586台で、前年同期の4,783,003台に比べ336,417台・7.0%の減少となり、上半期としては2年ぶりに減少となった。うち乗用車は3,734,685台で306,100台・前年同期比7.6%の減少、トラックは641,533台で30,812台・同4.6%の減少、バスは70,368台で495台・同0.7%の増加だった。

上半期の国内需要は2,329,270台で、前年同期比5.8%の減少となった。うち乗用車1,934,761台で前年同期比7.0%の減少、トラック388,486台で同0.3%の増加、バス6,023台で同13.7%増加した。上半期の輸出は前年同期比0.2%減少した。

※添付資料

四輪車生産実績速報 平成27年9月 PDF

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平成27年11月2日(月)Vol.649

10ヵ月連続前年割れ

自販連と全軽自連が10月の新車販売実績速報発表

 
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会は11月2日、10月の新車販売台数を発表した。それによると、10月は38万89台と前月比が20.7%の大幅減となり、前年同月比でも4.1%の減で10ヵ月連続の前年割れとなった。前月の上期末需要の反動はあるが、10月も新車販売台数の低迷が依然続いている。

軽自動車を除いた販売台数で10月は、24万889台と前月比21.2%の大幅減だが、前年同月比1.1%の増となった。増税後需要減少を続ける軽自動車は13万9,200台と前月比19.8%の大幅減で、前年同月比も10.8%の2桁減となった。

軽自動車を除いた車種別の販売台数では、乗用車が20万6,608台と前月比20.5%減だが、前年同期比横ばい。このうち普通乗用車は10万556台と前月比25.1%減で、前年同月比も1.8%減。小型乗用車は10万6,052台と前月比15.6%減だが、前年同月比はやや持ち直して1.7%増だった。また、普通貨物車は1万2,192台と前月比36.8%の大幅減だが、前年同月比0.8%の微増、小型貨物車は2万1,067台と前月比16.8%減だが、前年同月比1.3%増とやや持ち直しをみせた。

軽自動車の販売台数を車種別にみると、乗用車が10万8,584台と前月比22.4%の大幅減で、前年同月比も10.7%の2桁減、貨物車が3万616台と前月比9.0%減で、前月比10.9%の2桁減となった。

※添付資料

新車販売実績速報 平成27年10月 Excel

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